☆★☆ぽんつかのF1名(迷)車列伝☆★☆

☆ぽんつかのF1(をはじめとする)ミニカーコレクションの紹介☆

ぽんつかの『F1名(迷)車列伝』・8

◆2004 ウィリアムズ・BMW FW26

今やすっかり没落してしまった名門ウィリアムズ。
ここ数年常にチーム消滅、売却の話がささやかれ、
ついにドリルトン・キャピタルというアメリカの企業に買収されることが決定した。
※2020.8.31(ブログ更新時点)
今回紹介するのはまだ強豪の面影をとどめていた頃の、
まだ辛うじて優勝を狙える戦闘力を保持していた頃の
ウィリアムズの名車と言うよりは"迷"車の部類か。

時はM.シューマッハの「絶対王者」時代後期の2004年、
この頃になるとF1マシンはレギュレーションでがんじがらめにされ、
どのチームも似たりよったりのフォルムのマシンを作るようになる。
1994年に悲劇的な事故でA.セナというカリスマ王者を失ったF1は、
以降10年にわたり安全対策と称してマシンのハイスピード化を阻止する
方向へレギュレーション改正の舵を切る。
マシンパワーの抑制、速度アップに繋がる空力を始めとするデバイスの禁止、
マシンとタイヤのナロートレッド化、スリックタイヤの撤廃など、
戦闘力アップに繋がるマシン開発に制限をかけたことにより、
マシンの「無個性化」が進行。
昔は、シーズン開幕前の新車発表となるととんでもなくワクワクしたものだが、
この頃になるとF1マシンもマンネリの一途を辿る。
そんな中でのこのフロントセクションである。
このつまらない時代をあざ笑うかのような攻めたデザイン。
しかもそれが、F1界でも1、2を争う保守コンサバ路線で知られる
ウィリアムズのTD(テクニカル・ディレクター)パトリック・ヘッドが
設計したというのだ(ボディワークについてはギャビン・フィッシャーがメイン)。
ブラボー!パトリック・ヘッド!!
ブラボー!ウィリアムズ!!
これだ!私はこういう「攻めた」マシンを待っていた!!!
と感心、いや感嘆したものだ。
これはそのフォルムから『ウォラス(セイウチ)ノーズ』と呼ばれた。
まぁ結局はこのアヴァンギャルドなフロントセクションがアダになり、
姿勢変化に弱いという致命的なマシン特性を抱えることになったのだが…。
この「セイウチ」の残したリザルトも不安定なもので、
モントーヤが2度表彰台に上がったものの、相棒のR.シューマッハ共々
ポディウムの真ん中には立てず。そのラルフはと言えば第9戦アメリカで大クラッシュ、
その後6戦を怪我で欠場してしまう。
結果第13戦ハンガリーGPには、オーソドックスなフロントノーズへ変更された
FW26Cを投入。このFW26Cは最終戦ブラジルGPでJ.P.モントーヤが勝利をあげるが、
FW26は結果未勝利に終わる。ちなみに今回はがFW26Cの写真も掲載した。
ミニカーを持っていないので実写で。
「オーソドックス」と「攻めたデザイン」の対比を、じっくりとご堪能ください。

◇ウィリアムズ FW26
 デザイナー:パトリック・ヘッド
       ギャビン・フィッシャー
       アントニオ・テルツィ
 エンジン:BMW P84 3.0L V10(ドイツ)
 タイヤ:ミシュラン(フランス)
 燃料:ペトロブラス(ブラジル)
 ミッション:ウィリアムズ製6速セミオートマ
 ドライバー 3:ファンパブロ・モントーヤ(コロンビア)
       4:ラルフ・シューマッハ(ドイツ) 

 

 

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