☆★☆ぽんつかのF1名(迷)車列伝☆★☆

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ぽんつかの『F1名(迷)車列伝』・11

◆1986 マクラーレン・ホンダ MP4/5

アラン・プロスト特集・2>

今回の名(迷)車烈伝もアラン・プロスト特集!!

プロスト特集第2弾は89年のチャンピオンマシン、MP4/5である。
マクラーレンは88年、TAGポルシェに代わりホンダエンジンを獲得。
さらにエースドライバー、アラン・プロストの進言もありこの年から
アイルトン・セナが加入。プロスト、セナの最強ラインナップとなったマクラーレンは、
コンストラクターズ王者となり、新加入のセナが初のドライバー王者となる。
88年は全16戦中15勝と、マクラーレンが選手権を席捲。
セナ8勝、プロスト7勝と無敵を誇った二人は、文字通り最強パッケージとなった。
しかし、チームが常勝であるためにセナ獲得を押したプロストの思惑とは裏腹に、
プロストを「斃すべき最大の敵」と定めたセナは、
次第にチームメイトに対しても牙をむいてゆく。
そして、この年の第13戦ポルトガルGPでのセナの、プロストに対する幅寄せに
端を発し、二人の間に微妙な緊張感が生まれ始めるのだった。

そして翌89年、ある事件をきっかけに二人の関係は悪化の一途をたどる。
第2戦サンマリノGPで、バトル激化による同士討ちを避けるため取り交わされた
とされるドライバー間の紳士協定をセナが破った(とプロストは主張する)ことにより
二人の亀裂は決定的なものとなるのだ。
セナはプロストを「斃すべき敵」としか見ておらず、
プロストはそんなセナの強引なまでのドライブを忌避した。
また、「マクラーレンは家族」とまで語り信頼していたチームと、
ホンダ陣営がそれぞれ、セナ寄りの姿勢を示していくとともに
チームとホンダに不信感を抱いたプロストは、シーズン半ばにして
89年限りでのマクラーレン離脱を宣言し、その後フェラーリへの移籍を発表するのだ。

修復不可能な状態までこじれたセナとプロストの関係は
第15戦日本GP、追い越しをかけたセナとインを閉めたプロスト接触によって
最悪の結末を迎える。セナがたびたび見せる、危険をはらんだ追い越しに対し、
「もう彼に対してドアは開けない」と語っていたプロストは、
セナが、前を行くプロストとの接近戦に業を煮やして抜きにかかったシケインで、
文字通りセナの前の「ドアを閉ざした」のだ。
当時は、選手権ポイントでプロストが優位に立っていたこともあり、
プロストが故意にぶつけたのではないかとの憶測が飛んだが、
この二人の争いの根幹にあったのは、そんな目先の損得ではなかった。
セナの時として強引で、危険な追抜きも辞さない走りは
いずれ大きな代償を負うことになると、プロストはセナに身をもって忠告したのだ。
ミニカー後ろの台紙の写真を見てほしい、これは接触直後のものだ。
プロストが左手を上げているのがわかる。
「ほら、だから言っただろう? アイルトン・・・
キミの走り方はいずれこういう事故を生む。それを理解しなければ!」
とでも言いたげな仕草である。
その後の紆余曲折ののち、日本GPのセナは失格裁定がくだり
王座はプロストのものとなる。しかし、その失格の原因が「シケイン不通過」の為
というFISAの裁定には誰もがあからさまな作為を感じた。
当時のFISA会長ジャンマリー・バレストルがフランス人で、
あからさまに同郷のプロストを贔屓し、それに媚びる動きを見せたプロストにも
批判される要因は大いにあった。そのため、「セナとホンダ」を敵に回したプロストは、
日本では完全に「悪役」となってしまった。

後味最悪の決着に、日本GPでの接触についてセナとプロスト
どちらが悪いのか、ファンやメディア、関係者の間で論争が続いた。
ちなみにこのシーズン、マクラーレンは16戦中10勝でコンストラクターズ王座を連覇。
前年の王者セナは6勝をあげ、優勝回数では4回のプロストを上回ったものの、
優勝かリタイヤかのセナに対し、プロストは2位6回3位1回と実に7回も表彰台に登壇。
最終的に総獲得ポイントでセナを21ポイント上回ったプロストは、
この年自身3度目の世界王者となったのである。

マクラーレン MP4/5
 デザイナー:ゴードン・マーレイ
       ニール・オートレイ
 エンジン:ホンダRA-109E 3.5L V10(日本)
 タイヤ:グッドイヤーアメリカ)
 燃料:シェル(オランダ)
 ミッション:マクラーレン製6速マニュアル
 ドライバー 1:アイルトン・セナ(ブラジル)
       2:アラン・プロスト(フランス)
      

 

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